赤い実がなる木。食べられる果実と注意が必要な有毒果実を解説

散歩や庭でふと見かける赤い実をつけた木々を見て
「これは何の実だろう?」
「食べても安全なのかな?」
と気になったことはありませんか?

 

 

自然の中には意外と食べられる野生の赤い実がたくさんあります。
ですが、見た目に惹かれて口にしてしまうと、実は毒が含まれていることがあり、健康に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。

 

 

この記事では、私たちが日常的に目にすることが多い「赤い実がなる木」をピックアップしてご紹介します。誤って有毒な実を食べないように、それぞれの実の特徴をしっかりと把握しておくことが大切です。

目次

赤い木の実の比較表

植物名 画像 英名 分類 分布 形態 特徴 食べられる?
ピラカンサ ピラカンサ Firethorn 常緑低木 関東以西の本州、四国、九州 幹にとげがある 有毒 (アミグダリン含む) ×
ナナカマド ナナカマド Japanese rowan 落葉高木 北海道~九州 高さ7~10m 冬でも腐らない果実
クロガネモチ クロガネモチ Round Leaf Holly 常緑高木 関東以西 卵型の硬い葉 樹液からトリモチ作成可能 ×
ヨウシュヤマゴボウ ヨウシュヤマゴボウ Pokeweed / Inkweed 多年草 日本全国 茎は1~2m、果実は紫色 全株有毒 ×
ハナミズキ ハナミズキ Flowering dogwood 落葉高木 南北海道から沖縄 大きいものでは10m超 観賞用、果実は有毒 ×
カンボク カンボク Viburnum opulus var. calvescens 落葉小高木 北海道~本州中部以北 高さ2~10m 冬に実をつけるが食用には不適 ×
グミ グミ Goumi 落葉低木 日本全土 高さ1~2m 赤い実が特徴、食用可能
ヤマボウシ ヤマボウシ Japanese Dogwood 落葉高木 日本全土 高さ5~8m 観賞用、実は食用
ヒョウタンボク ヒョウタンボク Hyotanboku 落葉低木 関東北部 高さ1~2m、赤い実 果実は猛毒、絶滅危惧種 ×
ヒヨドリジョウゴ ヒヨドリジョウゴ Solanum lyratum つる性多年草 日本全国 つる性、葉はアサガオ似 有毒 (ソラニン含む) ×
サンシュユ サンシュユ Cornus officinalis 落葉小高木 日本全土 高さ4~5m、赤い実 果実は乾燥させて生薬になる
ナンテン ナンテン Heavenly Bamboo 常緑低木 本州、四国、九州 高さ1~3m 縁起物、果実は咳止め効果 ×
トベラ トベラ Japanese Cheesewood 常緑低木 東北地方南部以南の海岸 細長い卵型の葉 春に芳香の白い花が咲く
イイギリ イイギリ Iii-giri 落葉高木 本州~沖縄 高さ15m、葉はハート型 実は無毒で生食可能
ツルウメモドキ ツルウメモドキ Oriental Staff Vine 落葉性つる植物 北海道~沖縄 赤い実、つる性 実は熟すと甘みあり
アメリカヤマボウシ アメリカヤマボウシ American Dogwood 落葉高木 北アメリカ 高さ5~10m 観賞用、花が美しい ×
バラ科サンザシ サンザシ Japanese Hawthorn 落葉小高木 日本全土 高さ2~5m 実は赤く小さく食用可能
イチイ イチイ Yew 常緑高木 日本全土 高さ5~10m 完熟果実は無毒、他部位は有毒 ×
ムクロジ ムクロジ Chinese Lantern 落葉高木 日本全土 高さ10~15m 果実は赤く観賞用
クコ クコ Goji Berry 落葉低木 日本全土 高さ1~2m 果実は赤く食用可能
アセビ アセビ Pieris 常緑低木 日本全土 高さ1~3m 赤い実が観賞用 ×
スイカズラ スイカズラ Honeysuckle 常緑低木 日本全土 高さ1~2m 赤い実が特徴 ×
クサギ クサギ Bush Clover 落葉低木 日本全土 高さ1~3m 赤い実と紫の花が特徴
アオキ アオキ Aoki 常緑低木 日本全土 高さ1~2m 赤い実が特徴 ×
 

まとめ

ヤマボウシとハナミズキのように、似た特徴を持ちながらも、片方は食用で、もう片方は毒性がある場合もあります。さらに、イチイのように、熟した果実は無害でも、他の部分が毒を持っていることもあるため、同じ植物群でも毒性が異なることがあります。実が食べられるからといって、種子も安全とは限りません。

 

 

また、1センチにも満たない小さな実でも、誤って摂取すると重篤な症状を引き起こすことがあります。
したがって、知らずに口に入れることが危険であることを理解していただけたと思います。
実際、我が家でも、1歳の息子が道端に生えているヨウシュヤマゴボウを「ブルーベリー」と認識してしまったため、注意が必要だと感じています。

 

 

さらに、口に入れなくても皮膚に触れるだけでかぶれを引き起こす植物も多く、自生しています。
特に田舎では、都会よりもこのような危険が多いかもしれません。
お散歩の際などに、有毒な木の実が周囲にないか、ぜひ意識して確認してみてください。

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