【思うと想うの違い】それぞれが持つ意味

思うと想うのちがい

日本語で「おもう」と表現するとき、普段は「思う」が使われますが、感情を深く表す際には「想う」が選ばれます。
これらの漢字の由来を知ることで、なぜそういった使い分けがされるのかが明らかになります。

目次

「思う」について

「思う」に含まれる「田」は、子供の脳を模した形であり、「心」は心臓を象っています。
これは、「思う」が頭での思考や心の感情を表すことを意味します。

思うの例文

・彼についてよく思うようになった。
・この計画は成功すると思う。
・明日の天気はどう思う?
・その話を聞いて、何か変だと思った。
・彼女のことを常に思っています。

 

「想う」について

「相」(木を見ること)に「心」が組み合わさった構成をしており、これは頭で考えるのではなく、心で物事や人を視ることを意味します。
そのため、「想う」は「思う」よりも、感情が込められた、イメージに富んだ表現となります。

想うの例文

・遠く離れた故郷を想う。
・彼女の笑顔を想うと、心が温かくなる。
・いつもあなたのことを深く想っています。
・別れてからも、彼の幸せを想う気持ちは変わらない。
・子供の頃の夏の日々を想うと、懐かしい気持ちになる。

 

 

例えば、「相手を思う」と「相手を想う」では、後者の方が相手のことを具体的にイメージしながら深い感情を表すことができます。
「思い出」と「想い出」にも同じような違いがあり、「想い出」は過去の情景を心に浮かべるような、より感情的なニュアンスを持ちます。

 

 

「思う」は一般的な用法ですが、より感情を込めたい場合には「想う」を使うと良いでしょう。
また、「おもう」には他に「念う」「懐う」「憶う」「惟う」といった表現もあります。
「念う」は強い意志を表す場合、「懐う」は感慨深く思う場合、「憶う」は記憶に留めている場合、「惟う」は深く考える場合に使われます。
これらのバリエーションを理解することで、「おもう」の豊かな表現を活用できるようになります。

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